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2016年05月18日

【板倉造り新築】自然を感じる無垢の家 構造金物・屋根・外壁工事|和歌山県九度山町

和歌山県九度山町の板倉造りの新築住宅「自然を感じる無垢の家」の工事記録(第2編)です。この記事では、上棟後の構造金物の施工から、屋根の瓦葺き、外壁の断熱・遮熱・焼杉施工までの過程をご紹介します。

この物件の施工記録は4つの記事に分けてご紹介しています。この記事は第2編です。

構造金物・耐力壁の施工

ホールダウン金物と込み栓

上棟後、ホールダウン金物と込み栓の施工を行いました。2階の隅になる部分は通し柱を使用しており、ホールダウンはこの隅の柱に施工します。隅の柱に耐力壁が取り付く場合、地震や風圧で建物が揺れる際に強力な引き抜きの力が発生します。これを抑えるためにホールダウンアンカーを基礎に埋め込み、柱と緊結することで引き抜き力に抵抗します。一方、土台と柱は木の込み栓で接合し、柔軟に揺れる構造としています。

落とし込み壁パネルと耐力壁

上棟時に柱間に落とし込まれた杉の壁パネルが、そのまま内装の仕上げとなります。板倉造りでは漆喰などを施工しない場合、この杉パネルが室内の壁面です。杉の無垢材は呼吸するため調湿作用があり、木の香りが心地よい空間を創り出してくれます。

杉の落とし込み壁パネルが施工された室内

耐力壁の施工も進みます。一般的な在来工法では筋かいや構造用合板で耐力壁を造りますが、これらは建物を固める剛構造の手法です。板倉造りでは、柱間に落とし込んだ杉板の外側に木摺り板を釘打ちすることで、木の柔軟な動きを活かした柔構造の大臣認定を取得した耐力壁を構成します。変形にも強く、粘り強い構造が特徴です。

上棟式と中間検査

上棟式の当日は、瑕疵保険の検査と確認申請の中間検査も実施されました。板倉造りは無垢材に囲まれた造りのため、検査員の方も驚かれるのが印象的です。検査が無事に終了した後、上棟のお祝いを行いました。御幣を用意し、この先の工事の安全を皆で祈願します。

上棟式の準備が整った板倉造りの家

屋根工事

屋根断熱・ルーフィング

屋根の構成は、野地板の上に垂木を450mmピッチで流し、その間に断熱材を敷き込んで上から野地板を貼る仕様です。断熱材の上には防水のためのルーフィングと遮熱シートを施工しています。ルーフィングと遮熱シートを併用することで、防水性に加えて遮熱性能を持たせ、建物内外の熱の流入・流出を抑えます。

淡路産いぶし瓦の施工

屋根には淡路産のいぶしの和型瓦を使用しました。淡路瓦は風合いがよく、きれいな屋根面を造ることができます。製造過程で高温焼成されるため防火性能が高く、震度7クラスの地震にも耐える高い耐震性と優れた耐久性を兼ね備えた素材です。

淡路産いぶし瓦を葺いた屋根

外壁工事

外壁の断熱材・遮熱シート

外壁にも断熱材を施工します。断熱材は屋根・外壁・床下の三方に施工することで、建物を囲い込むように断熱性能を高めます。木の保温能力と合わせることで、より暖かい空間が実現できます。断熱材の上には透湿・防水・防風・遮熱を兼ねた遮熱シートを施工し、外部からの熱を遮るとともに建物内外の熱の移動を抑制します。

外壁に断熱材を施工している様子

電気配線・設備工事の工夫

板倉造りは杉板を落とし込んでそのまま化粧材を兼ねるため、電気配線の経路にも工夫が必要です。基本的には外壁面の壁や1階床下、2階の下地板と仕上板の間の根太スペースなどを利用して配線を通していきます。設備の配管工事も並行して進めます。

焼杉の外壁施工

外壁の仕上げには焼杉を採用しました。焼杉は杉板の表面を炭化させることで耐久性・耐候性を確保した、日本で古くから使われてきた外壁材です。こちらのお宅では、表面にウレタン塗装を施したこげ茶色の焼杉を選びました。真っ黒の焼杉は重厚感がありますが、こげ茶色にすることで優しく温かみのある印象になります。条件にもよりますが、10〜20年は耐久性・耐候性を確保できると考えています。

焼杉の外壁施工が進む建物外観

胴縁や水切の下地を施工した上に焼杉を張り上げていき、窓廻りにはシーリングを施工して外壁工事が完了しました。

焼杉の外壁が完成した建物の外観

この物件の施工例はこちらでもご紹介しています。

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