大阪の注文住宅、自然素材、板倉造りの家を建てるなら、丹陽社へ

Blog

ブログ

  • HOME
  • ブログ
  • 【板倉造り新築】瓦の表情が美しいお寺の庫…

2014年12月15日

【板倉造り新築】瓦の表情が美しいお寺の庫裏 調査・解体〜上棟|大阪府寝屋川市

大阪府寝屋川市の歴史あるお寺の庫裏を、板倉造りで新築した工事記録です。前編では、敷地・建物調査から現状庫裏の解体、地盤改良・基礎工事、そして建て方・上棟式までの工程をご紹介します。

この記事は前編です。後編(屋根・外壁・内装〜完成・落慶法要)に続きます。

敷地・建物調査と設計計画

広大な寺院敷地での初回調査

2012年2月、寝屋川市のお寺から庫裏の新築工事の依頼をいただきました。庫裏とはご住職様のお住まいにあたる建物で、こちらのお寺では広大な敷地の中に西から本堂・講堂・庫裏が並んで建っています。初めて現場を訪れたとき、その敷地の広さに大変驚いたことを覚えています。

現状の庫裏は度々の増築を重ねてきたため変形した形をしており、現状図を起こすための実測も大変な作業となりました。建物の各所には老朽化が見られ、ご住職様も床の歪みに悩んでおられました。この地域の地盤状態が良好でない可能性も視野に入れながら、調査・計画を進めていくことにしました。

寝屋川市のお寺の広大な敷地

現状和室の移築計画と法規調査

現状庫裏には書院・床の間・脇床など伝統的な和室の構成が残っており、これらを計画庫裏へできる限り移築・復元することも重要な設計課題となりました。平面・立面計画や配置がある程度まとまったところで、寝屋川市役所での詳細な法規調査に移ります。

調査の結果、鐘楼や山門など同敷地内の他の建物についても調査が必要であることが判明し、関係する図面や申請書類の確認も含めて1年以上にわたって市役所と打ち合わせを重ねることになりました。それらの課題をひとつひとつ解決し、ようやく建築工事へと移行することができました。歴史あるお寺の庫裏の新築に携わることができる喜びを感じながら、工事の安全な進行を願って準備を進めました。

現状庫裏の解体と地鎮祭

増築を重ねた旧庫裏の解体

2014年4月、いよいよ工事が始まりました。まず現状庫裏の解体から着手します。度々の増築を重ねてきた旧庫裏は敷地いっぱいに建っており、解体にも困難が伴いました。建物が取り壊されていくにつれ、広大な敷地の広さが露わになっていきます。この更地に新しい庫裏が建っていくことへの期待が高まりました。

現状庫裏の解体工事の様子

ご住職様が執り行う地鎮祭

現状庫裏の解体が完了し、敷地が更地になったところで地鎮祭を行いました。こちらのお寺では地鎮祭をご住職様自らが執り行われました。総代会の皆様、施工工務店のスタッフ、各関連業者、そして設計を担当した丹陽社が一堂に会し、この先の工事の安全な進行と完成を祈願しました。地鎮祭の意義や流れについては別記事でも解説しています。

お寺の庫裏新築工事の地鎮祭の様子

地盤改良・基礎工事

地盤改良と捨てコン打設

地盤調査の結果、当初想定していたほどの軟弱地盤ではありませんでしたが、大規模な建物を長期にわたって支えるため、しっかりと地盤改良を実施しました。地盤の強度を事前に確認する方法については別記事で詳しくご紹介しています。

地盤改良が完了すると捨てコンの打設に進みます。捨てコンの下には防湿のためにポリエチレンシートを敷設し、地面からの湿気対策も施しました。捨てコンが固まったところで、いよいよ基礎の配筋工事へと移ります。

基礎配筋検査〜ベースコン打設

基礎の配筋が組み上がると、瑕疵保険の基礎配筋検査が行われました。鉄筋の重ね継ぎ手の定着長さ・補強筋の配置・鉄筋の間隔・鉄筋表面からのかぶり厚さといった項目が細かく検査され、問題なく合格を受けることができました。

お寺の庫裏の基礎配筋検査の様子、寺院の本堂を背景に

検査合格後にベースコンを打設し、続いて立ち上がり部の型枠を設置してアンカーボルトとホールダウン金物の位置を確認のうえコンクリートを打設しました。こうして丈夫な基礎が完成しました。

お寺の庫裏の基礎ベースコン打設後の様子

材木搬入・土台敷〜建て方

トレーラー3台分の大量材木搬入と土台敷

2014年6月、いよいよ材木が搬入されてきました。板倉造りは一般住宅の約3倍の量の材木を使用しますが、こちらの庫裏は一般住宅の2〜3倍の規模があるため、その材木量は相当なものとなりました。今回はトレーラー3台で3日に分けての搬入です。

板倉造りの庫裏に搬入された大量の木材を積んだトレーラー

土台と通柱にはヒノキを、その他の構造材にはスギを使用しています。現場にはスギとヒノキのよい香りが漂い、これから材木が建物へと変わっていくことへの期待が高まります。スギ・ヒノキなど針葉樹の特徴と家づくりへの活用については別記事でも解説しています。

建て方1階〜2階:板倉造りならではの施工

土台敷が完了し、いよいよ建て方が始まりました。レッカーを2台設置し、材木の搬送用と施工用で使い分けながら作業を進めます。今回は徳島からも板倉造り専門の大工さんがサポートに加わりました。

板倉造り庫裏の建て方1階、柱を建て杉板を落とし込んでいる様子

板倉造りでは、建て方の工程で建物の形がほぼ完成します。柱が立ち、スギの壁パネルが落とし込まれていくと、だんだんと部屋の空間構成が見えてきます。板倉造りの構造の特徴として、落とし込んだ杉板は建物の構造材であると同時に内装材でもあるため、建て方の段階で内壁がほぼ完成した状態になります。一般工法とは大きく異なる点です。

建て方から4日後、2階・小屋組の構造材を組み上げる工程へ進みました。梅雨時期ながら大きな雨に見舞われることもなく、工務店の職人さんと徳島からの大工さんが暑い中で頑張ってくださったおかげで、大規模な建物ながら順調に工事が進みました。十分に乾燥された徳島産スギの天然無垢材は、構造的な強度とともに現場に清々しい香りを漂わせていました。

板倉造り庫裏の建て方2階・小屋組の施工の様子

上棟式

地域住民も集う盛大な上棟式

2014年6月、上棟式が執り行われました。お寺の庫裏の建替えは長年の歴史を引き継ぐ大切な節目です。上棟式も大変盛大に行われ、ご住職様・総代会の皆様・施工工務店および関連業者の皆様・地域住民の皆様・設計を担当した丹陽社が一堂に会しました。

お寺の庫裏の上棟式でお餅撒きが行われている様子

式はご住職様自らが取り仕切られ、無事に上棟を迎えられたことへの感謝と、この先の工事の安全、そして庫裏とともにお寺の歴史を刻んでいく皆様の健康を祈願しました。式の最後には総代会様によるお餅(お菓子)撒きが行われ、地域の子どもたちが大はしゃぎでお菓子を拾う微笑ましい光景が広がりました。上棟式の日が地域の思い出の一日となってくれたことを嬉しく思います。

上棟を終えた板倉造り庫裏の躯体の様子

この物件の施工例はこちらでもご紹介しています。

\家づくりの資料をお届けします/
無料の資料請求のお申し込みはこちら

TOP