2025年05月14日
板倉造りの構造の特徴・メリットとデメリット
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板倉造りとは
丹陽社では伝統構法板倉造りで家を建てています。板倉造りは柱の間に厚い板材を落とし込む構法です。一般的な住宅では45m×90mmの筋交いや、9mm程度の合板で地震に対抗するのに対し、板倉造りでは厚さ30mm×135mmの無垢材を全面に落とし込みます。正倉院など大切なものを守るための蔵で使われてきた構法で、内部を手厚く保護するために多くの木材を使い、その量は一般的な住宅の3倍にもなります。
上の画像で分かるように板倉造りでは落とし込んだ杉板を室内の仕上げとするため、一切ごまかしの利かない構造となります。丹陽社ではお客様を包み込む住宅を丁寧に設計、施工させていただきます。
どんな構法にもメリットとデメリットがあります。板倉造りは一般的に目にすることはほとんどない構法です。そのため、丹陽社ではご契約の前にお客様にメリットとデメリットをしっかり説明し、その上で弊社をお選びいただきたいと考えています。
それでは板倉造りのメリット・デメリットを見ていきましょう。
板倉造りのメリットデメリット
板倉造りのメリット
- 1. 耐震性が高く、粘り強く崩壊しにくい安全な構造です。
- 2. 杉無垢材の調湿性と断熱効果で、
『夏は涼しく、冬はあたたかい!』 - 3. 杉の香り、木目の暖色が目に優しく、癒し効果があります。
(暖かみのある木の色、杉の木の香りが漂う空間は本当に心地がいいです。) - 4. 杉無垢材や天然素材を使用しているので、
シックハウスの心配もありません。 - 5. 構造体あらわしなので、リフォームが容易にできます。
- 6. 自然素材なので、経年変化による費用が少ない。
- 7. 四寸角の柱を使用する構造体なので、長持ちする住まいです。
板倉造りのデメリット
- 1. 杉無垢材は傷つきやすく、汚れやすいです。
- 2. 自然素材は、品質が均一ではありません。
- 3. 湿気を吸排出しているので、材の体積が変化し割れることもあります。
(材によっては竣工前に割れてしまうことがありますが、構造に問題はありません。) - 4. 掃除に手間がかかることがあります。
(木は静電気を発生させないので、ほこりはそのまま下に落ちていきます。) - 5. 自然素材なので、材の色やツヤなど見た目の経年変化があります。
板倉造りは在来工法の3倍の木材が使われることから、総じて自然素材である無垢の杉材の特性がそのままメリット・デメリットとして現れることとなります。
板倉造りのデメリット?“材が反る・割れる”とは。住んでいても問題ないの?>>
五感で感じる板倉造り
板倉造りの構造の特徴
①地震に対して『揺れるが崩壊しにくい』構造です。
丹陽社の木の家は、筋交い(斜め材)が入っていません。
その代わりに縦に補強材を入れています。
これは、地震の力を建物の全体が微妙に揺れることによって地震を吸収する工夫です。筋交いのように建物を固めない伝統構法の知恵です。
ムクの杉がもつ粘り強い性質を利用した、地震に対して「揺れるが崩壊しにくい」構造です。
②徳島へ国産杉材を直接買付け。コストダウンを実現しています。
丹陽社の木の家は、大半を国産杉材で構成しています。基本的に、構造用合板や石油樹脂の入った建材は使用しません。
木材は一般の住宅の2~3倍の材積の木材を使用するのですが、徳島の林産地で直接買付けし、大幅なコストダウンをはかります。ご一緒に同行して無垢材を確認していただけます。
ムクの木は、汚れやキズ付きやすく、割れたり、反ったりもします。
それは、自然素材である証拠です。木は、経年変化で味わいが増し、愛着が湧いてきます。丹陽社では、木の質感を大事にした家づくりを心がけています。
③金物はできるだけ使わず、木組みの良さを最大限に活かしています。
丹陽社の木の家は、接合部の補強になるべく金物は使用しません。木組に加え、伝統構法で用いられている木製の込み栓を使用しています。土台と柱、柱と梁は、ほぞで接合し、そのほぞが、抜けないように直行に木製の込み栓を打ち込みます。
金属金物は、木よりも硬く力のかかる接合部では、長い間にゆるむ確率が高くなります。
④保温性と調湿効果で充分な暖かさがある家です。
丹陽社の木の家は、厚さ30mmのムク杉板と遮熱シートが断熱材の代わりになり、夏の暑さ、冬の寒さを軽減します。
天然無垢材は、熱伝導率がとても低く、断熱性に優れている材料です。また、遮熱シートは太陽からの放射エネルギーを大幅にカットしてくれます。
より暖かい家にしたい場合や建物の仕様によって断熱材を使用することがありますが、この断熱材もカラダに悪い影響のない、触れても安心な医療施設でも使用されているポリエステルの断熱材を選んでいます。
⑤隠し事のない家です。
丹陽社の木の家(板倉造りの家)は、構造材がそのまま化粧材となります。そのため、材料やつくりがすべて目で見て確認できる隠し事がない構造です。安心・安全という住まいに必要な要素を実感するには、家の様子や成り立ちを住む人が確認できるようになっていることが大切です。
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