大阪の注文住宅、自然素材、板倉造りの家を建てるなら、丹陽社へ

Blog

ブログ

2026年01月30日

「板倉造り」冬の調湿性実験

板倉造りの住宅に温湿度計を設置して測定している画像

丹陽社は伝統構法板倉造りを中心に、自然素材を用いた健康住宅をモットーとして住宅を建てている設計事務所です。
そんな丹陽社ですが、我々の建てている「健康住宅」と普通の住宅との間に実際どれくらいの違いがあるのかということは大きな問題です。
そこで板倉造りの健康住宅の良さを実証すべく、昨年の冬に板倉造りの家と通常の木造住宅の住宅で温湿度を比較する測定を行いました。
簡易的な測定ではありますが、板倉造りの住宅では高い調湿性によって、湿度が快適かつウイルスの感染を抑えられる範囲に保たれていることが確かめられました!

冬の湿度の目安

冬は風邪やインフルエンザが流行する季節です。この冬も猛威を振るっていますね。
冬になると空気中の水分が少なくなり、さらにエアコンで気温を上げると、室内の空気はどんどん乾燥してしまいます。こうした乾燥した環境では、風邪やインフルエンザなどに感染しやすくなってしまうのです。では、冬の室内湿度はどれくらいを目安にすればよいのでしょうか。

E.M Sterlingら(1985)の作成したグラフを元に翻訳したもの
様々な条件を考慮すると相対湿度40~60%が健康に最適であることが示されている

一般的に推奨されているのは、湿度40~60%という範囲です。この数値は、1985年にASHRAE(アメリカ暖房冷凍空調学会)が発表したE.M. Sterlingらの研究*1に基づいています。
では、なぜ40%以上が推奨されるのでしょうか。実は湿度が40%を超えると、ウイルスの感染性が低くなり、生存時間も短くなることが分かっています。さらに、適度な湿度は鼻やのどの粘膜の乾燥を防いでくれるため、ウイルスが体内に侵入しにくくなるのです。
一方で、湿度が60%を超えてしまうと、今度はカビが発生しやすくなったり、窓や壁に結露が生じるリスクが高まります。こうした理由から、冬の室内では湿度40~60%を保つことが理想的とされているのです。

*1 Sterling, E.M., Arundel, A.V., Sterling, T.D., “Criteria for Human Exposure to Humidity in Occupied Buildings.” ASHRAE Transactions, Vol. 91(1) (1985), pp. 611-621

板倉の家の調湿性

小屋裏まで杉の無垢材で仕上げられた板倉造りの内装
乾燥した空気に潤いを与え、湿度をを適切な範囲に保つには加湿器を利用するのが一般的です。
しかし、それ以外の方法として無垢の木材や珪藻土といった調湿性のある素材を利用する方法もあります。

丹陽社が建てている伝統構法「板倉造り」の住宅は、通常の木造住宅と比べて3倍もの木材を使用しています。さらに、その木材が壁の内側に隠されることなく「あらわし」として室内の仕上げになっているため、高い調湿性を持ちます。
夏の湿度が高い時期には湿気を吸収しカラッと快適な空間を、冬の乾燥には湿気を放出することで乾燥感やウィルスへの感染リスクを低下させてくれるのです。
この優れた調湿性は、経験や感覚だけでなく、研究によっても明らかになっています。こちらの論文*2では、板倉造りの調湿性能が科学的に検証されています。
室内の湿度が適切に保たれることは、私たちの快適さだけでなく健康にも大きく影響します。健康住宅をモットーとする丹陽社では、このことを実際に確かめるべく、昨年の冬に温湿度計を用いた測定を行いました。

*2 鈴木健次, “板倉構法を応用した現代住宅の温熱環境調査”, 豊田工業高等専門学校研究紀要, 第50号 (2017)

板倉造りの家と通常の木造住宅での温湿度比較実験

SwitchBot温湿度計が木のテーブルに置かれている
実験の舞台は通常の木造住宅(在来軸組工法)と、板倉造りの丹陽社モデルハウスです。
それぞれの住宅のリビングに温湿度計を設置し、2週間にわたって継続的に温度と湿度を測定し、比較しました。
実験方法は次の通りです。

実験方法

測定期間 2024/12/29~2025/1/13
測定装置 SwitchBot温湿度計
測定間隔 15分毎
測定地点 板倉造りの丹陽社モデルハウス:大阪府八尾市
通常の木造住宅(在来軸組工法):大阪府大阪市

測定の条件として、温湿度計は床面からの高さが100cm程度で直射日光の当たらない点に設置しました。
双方の住宅とも空調にはエアコンのみを使用しました。
丹陽社モデルハウスには薪ストーブもありますが、期間中は使用しませんでした。
また、加湿器は使用していません。
それ以外の空調の使用方法や在室時間等については統制を行いませんでした。

実験結果

板倉造りと在来木造の温湿度分布を比較したグラフ

こちらが測定の結果になります。縦軸を相対湿度、横軸を温度として、測定データの分布をプロットしています。
オレンジ色が板倉造りの丹陽社モデルハウス(板倉モデルハウス)、緑色が通常の木造住宅(在来木造)です。
色が濃い点ほどその状態が計測された時間が長かったことを示しています。

このグラフからはどんなことが読み取れるでしょうか?
まず板倉モデルハウスでは12~17℃・相対湿度45~55%、在来木造では17~25℃・相対湿度30~40%の範囲に濃い点が集中しており、その状態が長かったことが分かります。
板倉モデルハウスでは推奨範囲の湿度40~60%の範囲に見事に納まっていることが分かります。

温度の分布の違いはエアコンの使用傾向と在室時間の違いが影響していると考えられます。

ご注目いただきたいのが湿度の傾向です。
板倉モデルハウスでは在来木造と比べ10%以上高い湿度が保たれているとともに、暖房で温度が変化しても湿度の変化が少ないことが分かります。無垢材の調湿性によって湿度が一定に保たれているのです。一方で在来木造では相対湿度40%以下の範囲がほとんどを占めるとともに、温度が上昇するにつれ湿度が下がり、より乾燥する傾向がはっきりと見て取れます。

簡易的な測定ではありますが、板倉造りの住宅では高い調湿性により、湿度が快適で健康に過ごすことのできる範囲に保たれていることがたしかめられました。

健康住宅を建てるために

丹陽社では、お客様の健康を第一に考えた家づくりを行っています。健康住宅を実現するためには、知識や情報を集めるだけでなく、実際に建てた住宅が本当に健康的な環境を提供できているのか、しっかりと確かめることが大切だと考えています。
そのため、丹陽社ではこれからも継続的に温湿度などの測定を行い、得られたデータを健康住宅づくりに活かしていきたいと考えています。こうした取り組みを通じて、より良い住環境をお客様に提供できるよう努めてまいります。
また、丹陽社が建てる自然素材の家は調湿性だけでなく断熱性も重視しています。夏は涼しく、冬は暖かく、一年を通して快適に健康的に過ごせる住まいを目指しているのです。また、有害な化学物質を発生させる石油系建材を避けることで、シックハウス症候群を予防し、赤ちゃんやペット、一緒に暮らすご家族にも安心していただける住宅としています。
自然素材に包まれた、本当に健康的な暮らしを実現したいとお考えなら、ぜひ丹陽社をご検討ください。皆様の健康で快適な暮らしを、心を込めてサポートいたします。

今回の実験の舞台となった丹陽社のモデルハウスは随時見学を受け付けています
見学は無料です。こちらからお申し込みください。

TOP