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しっくいのはなし02

【※2016年9月12日の記事を再編集しています。】

おはようございます。
「和みの一級建築士」オカです。

昨日で八尾市刑部の家の見学会が終わりました。
たくさんの方が来ていただき板倉造りの家を大変評価していただき
有難うございました。

みなさんだいたい30分から1時間滞在していただきました。
この家は落ち着くねといってもらったんです。

嬉しかったのは、初めてこられた見学の方から、
こんな笑いのあふれている見学会は初めてだと言っていただいたことです。

「楽しく、仲良く、真剣に。」ですから。

八尾刑部『漆喰とタイルの無垢の家』の施工例はこちら

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前回の漆喰のお話の続きです。
まずは日本の漆喰についてです。

日本の漆喰は、石灰に海草糊や
スサ(麻の繊維や紙などを細かく切ったものまたは川砂)
を混ぜてペースト状にしたものです(コテで押さえて仕上げる)。

漆喰はそれ自体が柔らかい粘土質のものなので
下地に細木や竹を縦横にくくりつけます。

これを木摺り(きずり)とか
木舞(こまい)壁と呼びます。

古い建築文化財の漆喰壁はほとんどが
このような伝統的な下地ですが、
現代の住宅ではコンクリートやセメントの下地が
主流になっていますね。

漆喰は下地に中塗りや上塗りを重ね仕上げるんです。

漆喰というと白い壁が主流ですが、
白色でも仕上げのコテの使い方で
荒目や凸凹を出して質感を与えることができます。

これも左官の腕の見せどころでしょう。

色も白ばかりでなく、灰墨を混ぜた黒漆喰や
赤い顔料を混ぜた赤漆喰なども
古くからありました。

漆喰は顔料を混ぜることによって
自由に色を出すことができることから、
色鮮やかな鏝絵(こてえ)や漆喰彫刻が
建築装飾として生まれたのです。

以上のように、日本の漆喰は
日本の気候に適した優れた建材であり
職人技を要する手の込んだ壁材です。

しかし、新建材の出現やコストダウン、
工期短縮といった理由から伝統的な漆喰は消え
同時に優秀な左官も減ってきているというのが現実です。

もともと日本の住宅や建物の壁は、
外壁も内壁も土や漆喰で塗られていました。

漆喰の白が美しい姫路城
漆喰の白が美しい姫路城

ヨーロッパのアルプス地方でもそうだったのです。
アルプスしっくいは、ヨーロッパの地中海沿岸に
見られる白い石灰層の石灰石を
主原料とした壁材料です。

日本の漆喰と違ってアルプスしっくいは
石灰に大理石を細かく砕いたものを
混ぜ合わせたものです。

骨材を大きくすることにより、
しっくいを塗った後に割れにくくしたのですが
塗った後の仕上がりは、平滑な面になりにくくなりました。

そのため、鏡のような面を作ったり、
コテによる細かい技を出しにくくなったんです。

ヨーロッパの街並み
ヨーロッパの街並み

そうなると専門の左官職というのは
一般的ではなくなり、
難しい技術を要しない他の石工や
大工の職人がする仕事になったのです。

左官の専門職人しかできない技術の要らない、
そのラフな仕上げが
かえって、アルプス地方の住まいの
いい雰囲気を出しているように思われます。

アルプス地方の住まいでは、外壁・内壁・天井と、
ほぼ家の全体にわたってしっくいを
使用しています。

外壁はあくまでも強く、
内壁と天井は吸湿・放湿性に優れた特性で
家の中の空気を浄化してくれます。

そうして、アルプスしっくい独特の質感で
健康にあふれた住まいを実現させているんです。

日本の伝統的な漆喰に替えて、
アルプスしっくいを塗り壁として取り入れるのも
いいのかもしれないですね。

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